誘導を中心とする交通警備と身体の安全を守る身辺警護
警備員の例としてよく知られている交通警備員は、道路工事などの現場で、車や歩行者を誘導する仕事を行っています。工事の都合上、片側通行を余儀なくされる場合などは、車の通行量を勘案しながら車の流れを止めなければならず、余計な渋滞を引き起こさないよう気を配らなければなりません。交通警備員は現場の安全確保のため欠かせない重要な仕事ですが、護身術のような特別なスキルは不要です。これに対して、現金輸送車の警備員などの輸送警備や護衛と呼ばれる身辺警護は、現金や要人を強盗や暴漢から守る仕事であり、柔道や空手といった格闘技を身につける必要があるでしょう。
時には強盗や暴漢と格闘になることもあり、命の危険に曝されるリスクを負わなければなりません。極めて緊張感の高い仕事と言えます。
不審者や不審物を探す施設警備や雑踏警備
百貨店やマンションには、施設警備員が滞在することがあります。施設警備員は、施設内に万引きやスリといった不審者がいないか探すため目を光らせたり、爆発物や異臭の原因となる薬物などが置かれていないか確認する職務を担います。多数の人間が集まるコンサートなどイベントの会場で、安全確保の仕事をする雑踏警備という類型もあります。雑踏警備の場合は、交通警備と同様に来訪者の通行が円滑に行われるよう交通整理をすることもあるでしょう。空港で活躍する航空警備員は、大麻や武器などの違法物が国内に持ち込まれないかチェックしたり、空港内を巡回して不審者がいないか調べたりします。
警備員の求人で高収入の記載があれば注意が必要です。夜勤や早朝勤務がありこの手当が含まれている可能性があるためです。